石丸奈菜美について
ああ、この歪メンバーを演技課題とともに紹介する企画も最終回だ。 3日で終わってしまったね。 で、石丸奈菜美だ。 彼女も出会いは「俳優育成講座」。20代だけの企画だったのでフレッシュな雰囲気のメンバーが揃う中、妙に艶っぽい子だという印象だった。私は「ママ」と呼んだりしていた。 小さい頃から子役などをしていて、大人の中にいたことも大きいのかもしれないが、社会の中をほどよくすり抜ける才能を持っている。
台詞を吐くトーンも落ち着いていて説得力もある。
ただし、このほどよくすり抜けられる能力があるゆえに、彼女が自分が体当をしない。怪我をしない程度にやれてしまうからだ。わりと怠ける癖もあり、それをうまく隠すノウハウも培ってきている。
けれど、ここに現在のまるちゃん(私そう呼んでいる)の限界があるのだと思う。
だから、彼女には今回、そのことを説明した。
急に全速力で走ることは無理かも知れないが、せめて「見えないところで歩いていた」ことを正直に認めることくらいはできるはずだ。
そこを受け入れられれば、次は走れるかもしれない。
そして全速力が出せるかもしれない。体当たりして怪我をするかもしれないが、なにより今の彼女にはそれが必要だと思っている。
挑戦してみたり、少しだけ元に戻ってみたり、多分、彼女は試行錯誤している。
今回、彼女が大きく変身するのを見たい。誰よりも私が。